小型ビニールハウスで農業実験するブログ。

現状では自身の農業実験を記録→公開するに留まり、結果として一方的に発信するだけのブログになっている。

キュウリ: 早くも序盤の難所へ…。

現在生育中のキュウリは、「クラージュ2(ときわ硏究場)」と「いろどりの夏(同)」で、同条件で比較しながら栽培しています。

今日、やっと力枝がメインの誘引線に到達し、仮誘引線の撤去が終わりました。




今年から導入の「いろどり夏」は、収量では「クラージュ2」にスタートダッシュで大差を付けられていますが、果形は安定しています。




一方で「クラージュ2」は高温の為か、ここ数日は果長が伸びず横にばかり太る個体が増えています。




そして、「クラージュ2」は早くもべと病が発生。

今年は空梅雨だと言うのに、出るタイミングが早いです。




可能な範囲で摘葉し、早急に農薬で叩かないといけません。

今作は(価格の上がる)お盆過ぎに照準を合わせているので、べと病の初発を上手くやり過ごせるかどうかが鍵だと思います。




加えて、盛大に葉を食害するイモムシ系の害虫も確認。




この小型の蝶が成虫かな?

まぁ、ウリノメイガか?ウリキンウワバか?判断できないですが、ディアナSCかベネビアODあたりが有効かな、と思います。




今年は曲がり果なども多いので、自家消費分も十分確保できています。

漬物(浅漬け)には塩昆布を追加するといい感じ。

やはりキュウリが無いと、夏は越せませんな…。

売り苗キャベツ、今年の主力は「清流堂」。

2025年秋の売り苗種蒔き、2回目です。

今日は主役のキャベツ「清流堂(渡辺採種場)」、試作を兼ねたブロッコリー「ノースベル(渡辺農事)」を蒔いていきます。




「清流堂」は寒玉系の早生種で、冷涼地(宮城県標準)でも7月20日くらいまで蒔ける貴重なキャベツです。

耐暑性、YR(萎黄病耐病性)、黒腐病や石灰欠乏症にも強い…と言う点も、今後の過酷な気象条件に立ち向かう上で頼もしい要素ではないか?。

新たな定番品種になり得るのではないか?。

そんな多くの期待を込めての試作です。




育苗培土は、いつもの「ソイルフレンド(三硏ソイル)」です。

JAで売っている、地域の支持が厚い培土です。




育苗容器は白黒の128穴トレイを使用し、(生育の遅い個体等を除外して)後々7.5cmポットに鉢上げします。

種蒔き後の覆土には、昨年よりイネニカ(多孔質ケイ酸カルシウム資材)を導入しています。

また、近年は7月の気温が高い為、発芽前のセルトレイは(建物の中等)日陰で保管します。

順調にいけば3日程度で発芽するので、以降はハウスで通常管理となります。


さて、当地方では秋作であろうとキャベツは圧倒的に春系が優勢であり、寒玉系はある程度苦戦が予想されます。

特に、ターゲットの家庭菜園では、キャベツは生食を重視して「YR青春2号(渡辺採種場)」を買う人が多いです。

寒玉系の「清流堂」が売れるかどうか心配な部分は少なからずありますが、秋作では加熱調理の適性や日持ちの良さ、と言った需要に期待したいと思います。




最後は種苗メーカーの紹介になります。

このカタログは最寄りのJAで貰った「渡辺採種場」の物で、(営利/非営利を問わず)宮城県内で野菜を作っている人にはお馴染みのご当地企業です。

県外の人にとっては、カボチャの「ダークホース」や、ナスの「くろべぇ」の知名度が高いかもしれません。

そして同社は白菜、キャベツ、大根と言ったアブラナ科重量野菜のラインナップが充実しており、それらの品目は蒔き時のタイミングがシビアな為、宮城県標準の作型表が用意されている点も支持される理由の一つでしょう。

同社のような地域に根ざした種苗メーカーが元気でいてくれる事は、我が国の農業にとって非常に重要です。

これからも応援していこうと思います。

トウモロコシ、出穂開始。

生育中のトウモロコシ「ミエルコーン84(雪印種苗)」が出穂開始です。




この品種はそこまで背丈が高くならないようです。




雄花が見えてきたので、そろそろアワノメイガの防除(1回目)の時期でしょう。

アワノメイガは被害の大きな害虫なので、初撃は(対チョウ目最強クラスの)ブロフレアSCに頼っていこうと思います。




それにしても、雪印種苗のトウモロコシは安定感が凄い…。

土寄せ無しでも、この強靭な根張りで倒伏に強い!

青果用トウモロコシはゴールドラッシュ(サカタのタネ)1強と言われる中、(ピュアホワイトなど)当地域でも根強い支持がある雪印のトウモロコシ。

ゴールドラッシュを倒せそうと思って「サニーショコラ・ライラ(ヴィルモランみかど)」に浮気しかけたけど、売り苗兼用なのでミエルコーンのような堅実な品種を選んで正解かもしれませんな…。