小型ビニールハウスで農業実験するブログ。

小型ビニールハウスによる「小さな農業」を応援すべく、農業資材や野菜品種を試して情報発信します。

図解: ナス科野菜の「穂木が脱落し難い!」割り接ぎ。

今回は少々古い画像(2022年?2021年?)になりますが、ナス科野菜の割り接ぎについて解説したいと思います。
筆者の場合、一般的な割り接ぎは穂木の脱落(台木から抜け落ちる)が多いのが悩みで、一時期チューブに頼った事もあるのですが、穂木と台木を呼び接ぎの接合部に近づくように成形する事で解決しました。
以下の写真はトマトですが、ナスやピーマンも同様の方法で接ぐ事ができます。


まず、台木は本葉の付け根で上部を切り落とし①、本葉の葉柄の反対側を斜めに削ぎ落します②。
その後、②の切り口の頂点部分から、やや斜めに切り下げます(割る)③。



穂木は上部を切り取った後①、胚軸の片側を斜めに切り落とします②。
切り落とした頂点部分から、やや斜めに切り上げます②。



成形した台木と穂木を噛み合わせます。
台木の(接合部から出ている)本葉の反対側からクリップで固定します。



その後の管理は、チューブで接いだ場合と同様に行います。
以上です。


この方法は少し手間が掛かりますが、穂木部分にアゴが付く事で、クリップの食いつきが良くなり、穂木が脱落しにくいです。
また、切断面の接地面積が増える為、癒合した際により強化な接合部となります。


通常の割り接ぎは穂木の切断面がクサビ型なので、割った台木の圧で押し出されやすいのです。
難度か試したけど上手くいかない!、と言う方は是非お試しください。