小型ビニールハウスで農業実験するブログ。

小型ビニールハウスによる「小さな農業」を応援すべく、農業資材や野菜品種を試して情報発信します。

春獲り用白菜(実験)を定植。

2024年1月10日、春獲り実験用の白菜を定植しました。

地温の確保や雑草防止、そして(灌水を繰り返す事による)土の締まり過ぎや、(特にハウス中央の)土壌乾燥対策として、黒マルチを使用。

その黒マルチは夏期キュウリで使用した物に追加で穴を空けて再利用し、経費削減を図っています。



また、ネキリムシ対策でフォース粒剤、(地下水位の高い圃場なので)軟腐病等の細菌系病害への対策としてオリゼメート粒剤を使用しています。

肥料はJAで購入したMMB燐加安14号、畑のカルシウムのみで、有機質系は使用していません。



定植を終えたミニ白菜「舞の海(トキタ種苗)」です。

メーカー側によると、株間25cmで1kg程度との事なので、今回は株間/条間ともに25cmくらいにして3条植えにしています。

当地方は氷点下が続くので、念のためハウス内でもトンネル被膜を行います。

被膜材は、2023年のハウス張り替え時に剥がしたコーティング5+1(屋根)を切断して再利用。

今回の白菜は初めての試みで結果が予測できない事もあり、極力経費を掛けないように努めています。

ビニールハウスの片開きドアの小技!?

冬は台風が来ないですが、日常的に風が強い気がしますね…。
当地方は内陸ではないので雪は少なめ、風もビニールハウスが倒壊する程の暴風が吹く事はほとんど無いですが。
家庭菜園や小規模農家でも、ビニールハウスのドアと強風の話題は何度か耳にするし、心配している人は少なからずいるようです。
そこで今回は、ビニールハウスのドアに関する小技を紹介しようと思います。



まず1つ目、「片開きドアが風で開いてしまう」場合の対策。


家庭菜園や、比較的古い水稲育苗ハウスでよくある、2間半(4.5m)間口のビニールハウスの場合、アーチパイプ4.5m(挿し込み30cm)だと、引き戸の両開きドアが入りません。
ドアを妻面中央に配置する引き戸の場合、1000 × 2000 もしくは 1200 × 1800のドアが1枚、片開きでギリギリ入る感じです。
また、(180cm前後の肩高の)3間間口(アーチパイプ5.4m/40cm埋め)の場合は1000 × 2000の両開き、3間半間口(アーチパイプ6m/45cm埋め)の場合は1200 × 2000の両開きが入りますが、奥行が短い場合やコストを重視する場合は(主に妻面に一方を)片開きにする例も珍しくないようです。
両開きのドアの場合、取っ手の部分に開き止めのドアロックを付ける場合が多いですが、片開きだとそうもいかず、風が吹くと開いてしまう事が多々あるのです。


筆者も最初は試行錯誤したのですが、最も安価で効果的だったのはトンネル支柱を突っ張り棒変わりにする事でした。
トンネル支柱はある程度柔軟性もあり、サイズも豊富なので、手頃な支柱をドア枠と妻柱の間に挟み込んでいるのです。



他にも、ドアを開く方向を(頻繁に吹く)風の向きと逆にする事。
これでかなりの効果が期待できるハズです。

実際、筆者もこの方法を採用後、冬期のチンゲンサイの凍害が改善したように思えます。



次に、「ドアの隙間風」の対策。


特殊な製品を除き、ビニールハウスのドアは(構造上)妻柱との間に隙間ができます。

冬場にビニールハウス内の妻面付近で作業していると、この隙間風が気になる!と言う人もいるようなのです。


ちなみに、この対策アイテムとしては東都興業製のスキガードなどもあるのですが、予算を掛けず、最も手軽な方法は「ドアのビニールの端を長めに残す」事です。



余分なビニールが隙間を埋めてくれるので、外観を妥協できれば費用対効果の高い方法だと思われます。

ただ、筆者としては、ドアが風で開かなければこの部分の密閉性は許容範囲なので、そこまで神経質になる必要はないと考えています。

宮城でミニ白菜の春獲りを狙ってみる。

筆者が毎年悩んでいる事の一つに、冬期のビニールハウス(無加温)の有効利用があります。

当地方では、春立ちなばな(渡辺採種場) or ほうれん草(ちぢみ/立勢)を栽培する人が多いですが、同じ事をしてはそれだけ競争率が高いと言う事。

そこで筆者は毎年、キャベツとチンゲンサイを採用していました。


しかしながら、キャベツは小玉傾向になったり、チンゲンサイは出荷調整が面倒な上に凍害で歩留まりが悪かったり…と、結果は微妙。

そこで今回は、ミニ白菜を試し、トマトやキュウリの定植前に収穫できないものか?と考えた訳です。

ミニ白菜は、トキタ種苗の「舞の海」を採用、11月播種です。



チンゲンサイを定植したトンネルの一角で育苗していますが、12月は気温が低かった為か、未だ丁度いいサイズになりなせん…。

定植には本葉がもう1〜2枚欲しいところでしょう。



春獲りに使用される白菜品種は晩抽性ですが、1〜2月の厳寒期の後、とう立ち(失敗)する可能性は大いにあります。

筆者も初めての試みなので、結果の予測はできないですが、本作は情報収集の意味合いと割り切っておくのが良さそう。


経過は今度、記事にする予定です。