さて、今回は面白い接木ネタを思いつき、早速実行してみました。
コレ、一見すると呼び接ぎの苗に見えますが…、接木後の管理は断根挿し接ぎと同様なのですよ。
つまり、台木も穂木も、根が無い状態で呼び接ぎと同様の接ぎ方を行い、その後は数日間強遮光や多湿条件で管理、以降徐々に慣らしながら通常管理に移行するのです。
ちなみに、最初は強遮光での管理が前提なので、通常の呼び接ぎより穂木をガッツリ切り上げても大丈夫です。
穂木の胚軸は少し長めにしてあるので、活着後に(自根が発生して地面に付かないように)切り詰めますが…。
それ以外は断根挿し接ぎと何ら変わりません。
筆者は接木前の苗が揃わない場合、特に穂木が適期より大きくなった場合は、断根片葉切断接ぎで対応していました。
しかし、台木の子葉が1枚の価値は想像以上に大きく、鉢上げ時の根の量や、初期の生育で差がでるのです。
そこで、この方法を用いれば、適期より大きくなった穂木を、子葉2枚の台木に接ぐ事が可能になります。
また、呼び接ぎ用のクリップを流用すると収まりが悪く、活着率が落ちるのですが…これなら支持具に追加投資する必要もありません。
今後は仕方なくやっていた断根片葉切断接ぎを、この方法で置き換えていきます。
今年でなんとなく、筆者の売苗生産のスタイルが固まってきましたね。